安全保障

NHKスペシャルシリーズ安全保障−第2回」*1を見て腰を抜かしちゃったのは、事態がこういうことになっているのだと始めて知ったからだ。もちろんアメリカのコアリション(有志連合)に代表される軍事的な世界戦略が形を持ち始めていることに対する驚きと、まるで国連軍であるかのようなアメリカ軍の位置づけに愕然とし、良くも悪くも独善的なアメリカがそうした世界的な安全保障の戦略を独裁的に持ち得ることに唖然とする。

平和に暮らし戦火も犠牲も知らないあたしにはフロリダ州タンパの米中央軍司令部を拠点に展開される巨大な(世界的な)軍事システムにはリアリティをもてるはずもなく世界中がハマっているバカバカしい戦争ごっこのように見えるのである。

しかし日本の安全保障に関する軍事的な戦略である専守防衛集団的自衛権の拒否が平和の理想的な理念であっても世界の平和の実現には説得力を持たず湾岸戦争のときに負けてしまったのだとあたしには思えるし、人々の幸せや平和の実現を目指して、フロイトが言うところの攻撃性を逆手に取ったような「軍事というイデオロギー」は逆にいつまでも「対立」を追い続けるしかないだろう。

*1:変わる自衛隊・現場からの報告http://www.nhk.or.jp/anpo/day02.html