脱談合をした企業のその後

11日のサンデープロジェクトで「脱談合をした企業のその後」というような特集が組まれていて、悲惨なような、鬱陶しいような気がして、というのも地方都市の行政(官)と企業の癒着、談合というような話しは溢れかえっていて、例えばあたしの住む町では市長選のとき会社ぐるみの応援合戦が盛んなのですが、会社が支持しなかった立候補者が当選したら、そこはつぶれる(市の仕事がもらえないから)、なんて話しまであり、せっかくの日曜日に陳腐な悪徳の栄えなんぞみたくもないというのが正直なところなのです。
ところが洗い物をしながら見ているとその脱談合をした企業の社長というのが爽やかなおっちゃんでして、(相変わらず前途は多難なのですが)最後に彼が「フェアーなほうがいいじゃないですか。正直に努力した者が報われる社会のほうがイイじゃないですか」というような意味のことを言ったとき、あたしは不覚にもハラハラと涙をこぼしていました。
おっちゃんの脱談合行動には「こういう社会っていやなんだ」という至極まっとうな権利の要求、欲求というものがあり、彼の孤独な戦いぶりと相まって感動的なのです。

入札のシステムそのものにいろいろな問題がありそうだと番組を見ながら思いましたが、変革とは、やはり社会に対する個々人の何らかの権利の要求や欲求が結びつくことから始まるのだなあと思います。(当たり前か・・)