「ノーカントリ」「全然大丈夫」「死神の精度」

ネタバレあり；
「ノーカントリ」原題は「NO　COUNTRY　FOR　OLD　MEN」。意味のない（意味のわからない）暴力に対して老兵は消え去るのみである。NO　COUNTRY　FOR　OLD　MEN。ラスト近く、老保安官は、シガーがいるかもしれないモーテルにたった一人で踏み込むんだけど、それが彼の矜持だといえばそうなんでしょ、とおもうけど、ああゆう恐ろしいことは止めてくれ。情報を集めて組織だってシガーを追いつめるとかにして欲しい。怖いじゃないか！・・まあ、だから、あの老保安官の矜持が、彼の限界を作りだしていると言えば言える。エンドロールを見ながら息子は「やあ、なんか切ないなあ・・」と言ったけど、わたしは、おっとろしい映画が終わってホッとした。
「死神の精度」ラストで、富司純子に小西真奈美が重なったとき、わたしは死神に同情した。彼は年を重ねることを知らない＿＿然《しか》し、思わず目を打たれて、プツンとちょん切られた空しい余白に、非常に静かな、しかも透明な、ひとつの切ない「ふるさと」を見ないでしょうか。
「全然大丈夫」面白かったです。