「キャスティング・ディレクター」(2)

エディの葛藤の社会的側面について。「生き馬の目を抜くハリウッド」ゆうようなステレオタイプな推理じゃおかしいと一日たって気がつく。
妻に引き取られている(らしい)息子がエディのところに遊びに来ているシーン。それと、恋人(ダーリーン)との生活感のなさ。本来、最小の単位の家族を築くはずの親子や恋人同士が従来の衣食住を共にする「家族」観からかけ離れている様子が写し出されていたのだった。彼らを取り囲んでいるはずの生活の諸々(家事)はたぶん、外注されているのだ。高級コールガールも登場するのだけど、考えてみれば彼女も外注請負人だな・・。
あたしんちだって、食事を作り(自分が食べたいものを作っているだけだが)、居心地がよいように整え(自分が心地良いようにしているだけだが)、これらがすべてもし外注されるようになったらあたしんちはどうなるか?*1空中分解してエディのように悩み出すかもしれないナ。もしくは・・・。

*1:家族を気遣って家事にまつわる決定をすることは(意外でしょうが)、できない・・。w