「交渉人 真下正義」/個人主義

交渉人 真下正義 スタンダード・エディション [DVD]
ユースケ・サンタマリアがすきなので楽しみにしていた映画。楽しかった。

「ハリウッド的だ」という評判もある『踊る大捜査線』のスピンオフ作品ということらしい。『踊る大捜査線』の織田裕二が演じる青木は組織の中で、個人主義的で権威や権力にたいしてアイロニカルに振る舞い、また、それが通用するところが『踊る大捜査線』の魅力のひとつだし、ハリウッドっぽい(copの)香りの漂うところではないか、とあたしはおもうのだが、今回の『交渉人』の真下警視は、青木に比べると仕事の上で非常に日本的な人間関係を維持するのだ。権力とは波風立てず、上役とも同僚ともうまくやり、そして助けられる。(あたしが知っている頃の)会社の上下関係ってそうゆう風だったなあ。そうやって男子社員は上役から育てられる。(女性社員はそうじゃない)。
この映画は日本的な(とイメージされる)人間関係に満ちているが、だから今度こそ、ファルスのようなスワットがドドド走り回り、未来型電車のフロントガラスは妖しく光を反射する。