『松本清張の現実と虚構』仲正昌樹

松本清張の現実(リアル)と虚構(フィクション)―あなたは清張の意図にどこまで気づいているか (B選書)
おもしろかった!一気に読んでしまった。

メモ:ローティばりの清張。松本清張の歴史(=物語)観は、その根っこにすべてを相対化する視線と怜悧な計算がある。
実証主義的な歴史記述において、そもそもの史料が時の権力に汚染されているではないか、という。なるほどなあ・・。

最後の章、天皇制について。「ゼロ記号としての天皇」が青年将校たちにとってどのように<都合よく>扱われたのか−あたしはかなり、びっくりした。マジ?こんなに危険なモノだったの?!びっくりした。

感想:・・・(・・)仲正昌樹氏の落差つうかミステリアスなところに興味津々だったのだけど、あきらめた。だって計算かもしれないじゃないの。つうか、この本には毒があって後からジワッときいてくるんだよなあ。やっぱ、あたしは人を丸ごと信じるし、きつねもたぬきもきらいだ。