『赤ちゃんの逆襲』


可笑しかった。
「この赤ん坊は自殺願望があるんです」「この赤ん坊はわたしが嫌いなんです。こんなに可愛がっているのに・・。」
ティエリー・レルミットが医者にかき口説く情けない顔も可笑しいんだけど、思わずニヤニヤしちゃうのは、赤ん坊が引き起こす数々のエピソードは(それは生まれ変わったシモンのせいなんだけど)、しかし、現実に赤ん坊はああゆうものなわけで、思いがけない危険な行動をとると決まっているし、ネタの舞台裏は、懐かしい妄想劇なのだ。
Tも2歳の時には見えないところに隠してあったはずのカッターナイフの刃で自分の顔と紅葉のようなちいちゃなプクプクの手に斬りつけた。そして、0歳児と(いや、あたりまえなんだけど)、まったくコミュニケイトできないことにあたしは唖然とした。・・のでした。