「警官の血」(3)

続き;
佐藤浩一と桔平の役が交換してればこのドラマは成功してたんじゃないか、とおもったけど、佐藤浩一だと、男娼はでられなくなるかなあ・・。
つまり、片一方の役者の表現次第で、絡みの重要なシーンがなんとかなるもんなんだと、民雄と早瀬のシーンを見て、つくづく思ったからなの。

(早瀬の差し金だとあたしは勝手に確信してんだけど)、潜入捜査官としての訓練もなければ素質もないような18.9歳の若者を6年間ももぐらせておいて、あげく「俺、幸せになってもいいのかな・・」と苦しむようなトラウマの固まりのような人間にして、やっと立ち直りかけた民雄に向かって、早瀬は古い新聞記事を見せる。もう民雄は持ちこたえられない・・。民雄が死んだとき、ああ、自殺だな、と見てる方はおもう。
で、このシーン、桔平、あまりにもフラットな表現なんだけど、吉岡さんの表情とあいまって、このくそじじぃ!ってくらいにはみえたし、深さがあるはずの所なんだなと思えたもん。

だから、最後の重要な早瀬と和也のシーンもさ、(たとえスーパーマンのような)伊藤英明でも、佐藤浩一とやれば、胸にズドーンってくるシーンになりえたかも・・ってさ、考えたりもするのよ。