死刑問題

イラク人射殺のオランダ兵がオランダに移送されて殺人容疑で起訴されるらしい。*1オランダの事情はわからないけど、兵士の武器使用に関して(日本みたいに)厳しい規則があるみたいだなあ。
しかしこの死刑問題って考えてる内に「人を殺せば極刑や懲罰があるんだと明記されること自体」に悪いところはないと、わたし、思うようになっちまった。問題は今回のイラク攻撃(という死刑宣告)の時みたいに(フランスやドイツの政治家の声明、イラク攻撃は倫理的に許されない、という演説がとても正しく聞こえたように)、なにが極刑に値するか、それが本当は問題なのじゃないかなあと思うんだよねえ。死刑廃止の流れって、たとえば、「何に制裁、懲罰を与えるか」を考えたって合意は困難だし、決断は不安でたまらないし、ともかく(平和に近づける)ルール(死刑廃止)で全部、縛っちゃえ、ってことだったりする可能性ってないのかな?
世界が道徳的じゃないから法があるとカントが言ったそうだけど、死刑存置が道徳的じゃないんじゃなくて、「何に制裁、懲罰を与えるか」を考え、決断する、その行為が道徳的でなければいけないはずだと思うなあ。永久平和という道徳性を獲得するためには・・。