イラク人質事件

わたしの周りでは今回のイラク人質事件に対して「自己責任論」を言う人が圧倒的に多い。
これはつまるところ、「(イラクへの)人道支援」というものに対して深刻な対立があるのじゃないだろうか・・。「人道支援活動」は武力を持たざるをえないのか、非武力行使的、中立的に行われるべきか、という対立。それは必然的に個人やNGOによる人道支援活動と、公的な軍隊による復興活動という図式を内包してしまうだろう。で、、、思うのだけど、何故、双方が協力しちゃいけないの?
政治的には浅田氏*1の意見と、「市民による人道支援活動」と「公的な自衛隊の復興支援活動」を同列に扱ったパウエル長官の物言いが参考。
しかしこの人道支援という考え方には難しいものがある・・。例えば、ルワンダでのフツ族によるツチ族虐殺、80万人が虐殺されたんでしたっけ?、このとき、世界がこれを止めようとすれば、軍隊を出すしかないのだろうと思うわけです。市民レベルの「人道支援」ではどうにもならない。しかし、ある程度、内戦が収まれば個人的な人道支援活動が有効になる。
NHKでやっていた「2004年世界潮流」という番組で、イラク人のアンケートを紹介していた。戦争終結直後はアメリカの攻撃を肯定するが80%近くあったそうだけど、1年後は半数が否、と回答。そしてアメリカの占領を屈辱と感じる人が半数。いろいろ考えさせられる。