吊された夢

ガキンチョのアイロニカルな態度は、限界からの逃避だとも言える。「わたしってこんな程度だな」と自分に枠をはめない。そうして、権威(=意味、価値)なんてものが立ちはだかっていたのは、遠い昔で、そこでは、限界を無視することは有効だったかもしれないが、今はどおなんだろ・・?この場合、夢や希望の反対はアイロニーになる。しかし不思議なことに子育て現場では、ガキンチョのアイロニカルな態度が「少年よ、大志を抱け」といった言葉によって補強される。「地道に道を決めろ」と言うことは、こどもの可能性を奪い、自由を奪うとされるのだ。