続き

どうやらあたしは怒っているらしい。
たぶん、息子がかの本について「別にいいんじゃない・・」みたいなことしかいわなかったのに痛く失望しているんだ。「扱われている本、ほとんど知らないから」とか慌ててゆったってもう遅いワ!

「若者論」と括る(決めつける)ために何かセンスのよい発想が元になってでもいるのなら面白く読めたかもしれないが、ただ括っているだけだし、データの不備を批判の唯一の根拠としているわりに、歌い上げている「若者論」としての、他の学者(世相)に対する影響、若者に対する悪影響というものを、データで示していない。

少なくとも、退場を勧告するならば、敬意を持って対象者の全研究を研究し、その対象者が研究してきた学者とそのまわりの学者くらいは読み、その対象者が研究してきた学者と対立していたような学者の論点も参考し、対象者の学問の歴史的、系譜的なこともしっかり研究し、なんとか、対象者の内側からのひっくり返しなどを模索するために最低でも100冊くらいはしっかり研究してかからねばならない、とど素人のあたしなら思う。

ぷんぷん。第一、あたしは学者が一般人向けに書いた本が大好きだっつうのに、そうゆう(抽象的で観念的な)本が減ったらどーしてくれる!

おまけ;
ゆとり教育」の時代は子育て真っ最中の出来事。寺脇研氏の本は読んだことがないけど、彼がTVなどでしゃべっていたのは見ていたのである。あの当時、あの改革に賛成している有名人気学者などいなかった。彼はつまり、階級社会における教育を考えた人だと思っている。彼は「中の下」あたりに最低限の教育をしっかり身につけてもらうことを狙ったはず。いわゆる(悪名高い)自己責任、自立、自由化ってやつ。あの当時、意図はわかるなあ、とあたしは思った。その結果の派生物についてはあたしはわからなかったけども。